狂騒の20年代。「グレートギャツビー」(フィッツジェラルド)の作品背景

アメリカ文学

みなさんこんにちは。めくろひょうです。

今回は、アメリカ文学を代表する作品として名高い「グレートギャツビー」(フィッツジェラルド)の作品背景をご紹介します。

あらすじは、光文社古典新訳文庫のサイトから。 作品紹介文が読書欲をそそります。

グレート・ギャッツビー フィッツジェラルド、小川高義/訳 | 古典新訳文庫 | 光文社
読み比べてみてください。初めてのリアルな...

狂騒の20年代

この作品が発表された1920年代のアメリカは「狂騒の20年代」と言われる時代です。

第一次世界大戦で疲弊したヨーロッパに対し、比較的ダメージが少なかったアメリカは、工業の発展により、大量生産を加速しました。重要な輸出先としてヨーロッパへの投資も積極的に進めました。

アメリカ国内においては、自動車産業が急拡大し、自動車は贅沢品から日常品へと変わっていきました。その勢いは、石油産業(ガソリンスタンド)や、高速道路を含む道路建設といった新たなインフラ需要も生み出しました。

ロストジェネレーション

青年期に第一次世界大戦を経験した世代は、「ロストジェネレーション」と呼ばれます。

大戦で家族・友人・知人の命を失い、それとともに、従来の社会に対する価値観を失った世代と言えるでしょう。フィッツジェラルドやヘミングウェイは、この世代を代表する作家と言えます。

暗い時代の反動で生活様式にも変化が生じ、ジャズやアールデコが花開いたのも、この世代に負うところが大です。

暗黒の木曜日

経済の発展とともに、金融市場も活況を呈し、大衆の市場参加も一般的になります。

ところが、1929年10月24日(木曜日)、突如として株価の大暴落が始まり、その波は、全世界に広がっていきました。

直接的な原因を特定することは難しいですが、アメリカ経済の成長スピードが急過ぎ、株価と実体経済の乖離拡大、工業製品や農産物の生産過剰など、複数の要因が絡み合った結果だと言われています。

こうして狂騒の20年代は終焉を迎えます。

ロングアイランド

作品の舞台となったロングアイランドは、ニューヨーク・マンハッタン島の隣にある巨大な島(アメリカ本土で最大・東西約190km)です。

島の東部(ナッソー地区とサフォーク地区)は居住者における白人のシェアが8割程あり、現在も富裕層の邸宅が立ち並んでいます。


ロングアイランドで育ったミュージシャン・ビリージョエルが、ロングアイランドの路上に放置されていたピアノを見つけ、即興で曲を弾いたというニュースが先日ありました。

ビリー・ジョエル、道端に捨てられていたピアノを演奏。リアル“ピアノ・マン”だと話題に-rockinon.com|https://rockinon.com/news/detail/194817

フィッツジェラルド

今でこそ、アメリカを代表する作家として評価を受けていますが、生前に発表した長編小説は4作品に過ぎず、批評家の評価は高かったものの、著者と妻の奔放な生活を賄うほどの売り上げは得られませんでした。

晩年は、新聞や雑誌に短編小説を掲載し、生計を立てていました。

「グレート・ギャツビー」が今日に至る評価を受けることになったのは、世界恐慌から立ち直り、あらためて狂騒の20年代を振り返る余裕が出来てからのことでした。

日本では、村上春樹氏による翻訳が2006年に出版され話題になりましたね。

映像化

人気のある作品なので、何度か映像化されていますが、有名なのは、1974年ロバート・レッドフォード主演による映画化、そして2013年レオナルド・ディカプリオ主演による映画化でしょう。

両作品については、それぞれに良さがあるので、見比べてみるのはいかがでしょうか。

以上、めくろひょうでした。ごきげんよう。

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