新潮文庫で読む「おすすめ海外古典小説」(入門編)

おすすめ海外古典小説
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みなさん、こんにちは。めくろひょうです。

「読んでみたいんだけど、何から読み始めればいいのかなぁ。」

「興味はあるんだけど、難しそう。」

海外の古典小説に興味はあるものの、最初の一歩を踏み出せない方に向けて、

おすすめの作品をご紹介します。

もし1冊でも興味を持った作品があって、読み始めてもらえれば、うれしいです。

  1. 古典小説とは
  2. 選出基準
  3. なぜ新潮文庫の100冊?
  4. 古典小説から何を学ぶか
  5. フランス文学
    1. 「赤と黒」(著:スタンダール/訳:小林正)
      1. 「赤と黒」あらすじ
      2. 「赤と黒」おすすめポイント
    2. 「女の一生」(著:モーパッサン/訳:新庄嘉章)
      1. 「女の一生」あらすじ
      2. 「女の一生」おすすめポイント
    3. 「狭き門」(著:ジッド/訳:山内義雄)
      1. 「狭き門」あらすじ
      2. 「狭き門」おすすめポイント
  6. アメリカ文学
    1. 「賢者の贈り物」(著:O・ヘンリー/訳:小川高義)「O・ヘンリー傑作選」より
      1. 「賢者の贈り物」あらすじ
      2. 「賢者の贈り物」おすすめポイント
    2. 「赤毛のアン」(著:モンゴメリ/訳:村岡花子)
      1. 「赤毛のアン」あらすじ
      2. 「赤毛のアン」おすすめポイント
  7. ドイツ文学
    1. 「若きウェルテルの悩み」(著:ゲーテ/訳:高橋義孝)
      1. 「若きウェルテルの悩み」あらすじ
      2. 「若きウェルテルの悩み」おすすめポイント
    2. 「車輪の下」(著:ヘッセ/訳:高橋健二)
      1. 「車輪の下」あらすじ
      2. 「車輪の下」おすすめポイント
    3. 「トニオ・クレーゲル」(著:マン/訳:高橋義孝)
      1. 「トニオ・クレーゲル」あらすじ
      2. 「トニオ・クレーゲル」おすすめポイント
    4. 「変身」(著:カフカ/訳:高橋義孝)
      1. 「変身」あらすじ
      2. 「変身」おすすめポイント
  8. ロシア文学
    1. 「はつ恋」(著:ツルゲーネフ/訳:神西清)
      1. 「はつ恋」あらすじ
      2. 「はつ恋」おすすめポイント
    2. 「罪と罰」(著:ドストエフスキー/訳:工藤精一郎)
      1. 「罪と罰」あらすじ
      2. 「罪と罰」おすすめポイント
    3. 「アンナ・カレーニナ」(著:トルストイ/訳:木村浩)
      1. 「アンナ・カレーニナ」あらすじ
      2. 「アンナ・カレーニナ」おすすめポイント
  9. 番外編(戯曲)
    1. 「ハムレット」(著:シェイクスピア/訳:福田恒存)
      1. 「ハムレット」あらすじ​
      2. 「ハムレット」おすすめポイント
    2. 「桜の園」(アントン・チェーホフ)
      1. 「桜の園」あらすじ
      2. 「桜の園」おすすめポイント
  10. 海外古典小説へのお誘い
  11. 発表・出版年表

古典小説とは

「古典小説」に正確な定義はありませんが、区切りの良い100年という時間を経て、今なお読み継がれている作品を今回は選出しました。「古典」と呼ばれる作品の凄さは、時間による淘汰をくぐり抜けてきたことにあると思うからです。

選出基準

今回ご紹介する作品の選出基準をご説明します。

個人的な感情が入りすぎないように、客観的基準を設けました。

・(前述の通り)作品発表・出版から100年以上経っている

・新潮文庫の100冊(1979年版)に選出されている

なぜ新潮文庫の100冊?

毎年夏に開催されているキャンペーンなので、みなさんご存知かと思います。文庫の老舗・新潮文庫編集部が自信を持って作品をおすすめするキャンペーンです。近年は比較的新しい作品の割合が増えていますが、以前は国内外を問わず「文豪の名作」が数多くラインナップされていました。そこで今回は、あえて昔のキャンペーンを対象にしました。ちなみに、このキャンペーンは1976年に始まったそうですが、私が所持しているキャンペーン小冊子の中で一番古いものが1979年版だったので、それを使用しました。

古典小説から何を学ぶか

「学ぶ」というスタンスは必要ないと思います。イギリスの文豪サマセット・モームは著書「読書案内」に「読書は楽しみのためでなければならぬ」と記しています。私もそのように思います。読み終わって「何を得るか」は、人それぞれ違うはずですし、人それぞれで良いと思います。100年以上にわたって、世界中の人たちに「何か」を伝えてきたからこそ、今なお読まれているのではないでしょうか。肩肘を張らずに、楽しく読んで、何かを得る。そんなスタンスで最初の一歩を踏み出してみてください。

前置きが長くなってしまいました。

それでは作品を国別(作者の生国あるいは執筆に用いられた言語別)に紹介していきます。

フランス文学

「赤と黒」(著:スタンダール/訳:小林正)

「赤と黒」あらすじ

ナポレオン失脚後、王政に戻ったフランス。田舎町で育った製材屋の息子ジュリヤン・ソレルは、ナポレオンを崇拝し、美貌と明晰な頭脳を武器に立身出世の野望を抱く。出世の足掛かりにするべく、貴族である純真な町長夫人、パリでは高慢な侯爵令嬢を誘惑するが、そこには思わぬ落とし穴が。

「赤と黒」おすすめポイント

美貌と頭脳を武器に。支配階級に対する嫉妬と憎悪をエネルギーに。ジュリヤンは腐敗した社会に戦いを挑みます。彼の野望に巻き込まれていくレナール夫人とマチルド嬢。

みなさんは、ジュリヤンを応援しますか?

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

「女の一生」(著:モーパッサン/訳:新庄嘉章)

「女の一生」あらすじ

修道院で教育を受けた男爵令嬢ジャンヌ。実家に戻り、これからの人生に夢と希望をふくらませる。美貌の子爵と恋に落ち、めでたく結婚。素晴らしい結婚生活を思い描いていたのだが。

これでもか、と降り注ぐ不幸な出来事。美しいノルマンディーの自然を見事に描写する文章。フランス自然主義を代表するモーパッサンの長編小説。

「女の一生」おすすめポイント

「結局のところ、人生は思っていたほど良くも悪くもないものですわ」ロザリーは言います。自業自得と思ったりもしますが、貴族の女性が、自由に考えたり行動したりできなかったという時代背景を考慮すれば、ジャンヌを責めることはできません。

事件が起きるたびに千々に乱れるジャンヌの心。瑞々しく豊かな言葉で綴られるノルマンディーの自然。副題に「ささやかな真実」とつけられた意味を感じながら、文豪モーパッサンの魅力を堪能してみてください。

ちなみに私は、物語終盤の「屋根裏のシーン」が好きです。

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

「狭き門」(著:ジッド/訳:山内義雄)

「狭き門」あらすじ

従妹同士のアリサとジェローム。誰もが認める両想いの二人だったが、思わぬ横恋慕に立ち止まるふたり。そして、遠距離恋愛の中で、それぞれが思い描く「愛」は、少しづつ、しかし確実に、違うものになっていく。果たしてふたりは結ばれるのか。

「狭き門」おすすめポイント

現実世界における幸福と信仰世界における幸福との間で苦悩するアリサ。彼女の揺れる心に翻弄されるジェロームの純粋な愛情。お互いに惹かれ合いながら、なかなか結ばれない展開にイライラします。若いふたりのピュアな愛情と、信仰に揺れる心を感じてみてください。

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

アメリカ文学

「賢者の贈り物」(著:O・ヘンリー/訳:小川高義)「O・ヘンリー傑作選」より

「賢者の贈り物」あらすじ

クリスマスが迫るニューヨーク。貧しい生活の中で、デラは愛する夫ジムにプレゼントを贈りたいと思うが、手元にあるお金はわずか1ドル87セント。お金を工面するため、デラは自慢の長髪を切って売ることにしたが。

「賢者の贈り物」おすすめポイント

貧しくても仲良く暮らす若い夫婦。お互いを大切に思う気持ち。そしてクリスマスがやってくる。

みなさん、この物語はハッピーエンドですよね?

1979年当時は「O・ヘンリ短編集」1~3(訳:大久保康雄)として販売されていましたが、収録作品を一部変更した新訳版「O・ヘンリー傑作選」1~3(訳:小川高義)が現在販売されています。「賢者の贈り物」が収録されているのは「傑作選」1です。

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

「赤毛のアン」(著:モンゴメリ/訳:村岡花子)

「赤毛のアン」あらすじ

ちょっとした手違いから、グリーン・ゲイブルスに住む老兄妹マシュウとマリラに引き取られることになった孤児アン。初めは戸惑っていたマシュウとマリラも、めちゃくちゃ元気で、めちゃくちゃおしゃべりなアンのペースに巻き込まれていく。カナダ東部の美しい島プリンス・エドワードの自然の中で、マシュウとマリラの愛情をたっぷりと受けながら、アンは少女から乙女へと成長してゆく。

「赤毛のアン」おすすめポイント

親代わりのマシュウとマリラ。近所に住む女の子ダイアナとの友情、お互いに反目しあいながらも良きライバルである男の子ギルバート、あたたかく見守ってくれるミス・スティシーやミセス・アランといった大人の女性たち。素敵な人たちに囲まれて成長していくアンのマシンガントークを、みなさんも浴びてみませんか。

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

ドイツ文学

「若きウェルテルの悩み」(著:ゲーテ/訳:高橋義孝)

「若きウェルテルの悩み」あらすじ

ウェルテルから友人ヴィルヘルムに宛てた手紙には、とある女性への成就しない恋の成り行きが書かれていた。

舞踏会に出掛けたウェルテルは、そこで出会ったシャルロッテに恋をする。彼女に婚約者がいることを知りつつ、心惹かれていく。実らぬ恋に苦悩するウェルテルが出した結論は。

「若きウェルテルの悩み」おすすめポイント

かなわぬ横恋慕に苦しむウェルテル。

男性の方なら、このどうにもならないやるせなさを理解できると思います。(こんな経験ありますよね?)

さて女性の方に質問です。もしあなたがロッテだったとしたら、ウェルテルの想いをどのように受け止めますか?

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

「車輪の下」(著:ヘッセ/訳:高橋健二)

「車輪の下」あらすじ

ドイツの小さな街。秀才の呼び声高い少年ハンスは、周囲の期待を背負って猛勉強。超難関の試験を突破し、神学校に合格。しかし学校での生活は厳しい規則でがんじがらめ。自然を愛し、釣りが大好きなハンスの心は徐々に蝕まれていく。

ノーベル文学賞受賞作家ヘッセの自伝的小説。

「車輪の下」おすすめポイント

周囲の期待に応えようとする秀才。天狗になってしまう時もあるけれど、本来は自然を愛する心優しき少年ハンス。ハンスとは正反対に、束縛に反抗し詩を愛する自由人ハイルナー。異なる個性がふたりを結びつけます。このふたりは、どちらも著者ヘッセの分身なのです。

才能にあふれた若者を押しつぶそうする車輪。みなさん、誰かの車輪になっていませんか?

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

「トニオ・クレーゲル」(著:マン/訳:高橋義孝)

「トニオ・クレーゲル」あらすじ

ドイツ北部リューベックの裕福な家庭に育ったトニオ・クレーゲル。多感な少年時代を過ごしたあと、名の知られた作家となる。一般市民に対する侮蔑的な感情を持ちながら、彼らの平凡な幸福に対する憧れも捨てきれない。矛盾した気持ちを持ちながらトニオが導き出した結論とは。

「トニオ・クレーゲル」おすすめポイント

自らの生家であるマン家の歴史を題材にした長編小説「ブッデンブローク家の人々」で一流作家の仲間入りを果たしたマンが、その直後に発表した作品です。マンの、偽らざる当時の心境「自分は文学者としてどうあるべきか」を吐露した中編作品です。「上から」な感じも受けますが、後に言葉でヒトラーに立ち向かっていくことになるマンの、若かりし日々の苦悩を感じてみてください。

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

「変身」(著:カフカ/訳:高橋義孝)

「変身」あらすじ

朝、目が覚めたとき、自分が毒虫になっていることに気付くグレーゴル・ザムザ。最初は驚いたものの、淡々と日常生活を送る父母そして妹。金銭面で家族を支えていたグレーゴルの収入が途絶えたとき、家族の心に変化が。

「変身」おすすめポイント

重い話だと言われますが、カフカは笑いながら、「変身」の原稿を友人たちに読んで聞かせたというエピソードも残っています。あまり肩肘張らずに読んでみてもいいのではないでしょうか。そもそも「朝起きたら虫になっている」話ですよ。

カフカには、心温まるエピソードが多数残っています。作品の魅力はもちろんですが、人と真摯に向き合う誠実さも、人々を魅了する要因なのかもしれません。

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

ロシア文学

「はつ恋」(著:ツルゲーネフ/訳:神西清)

「はつ恋」あらすじ

1833年夏。16歳の少年ウラジミールは、隣に引っ越してきた5歳年上の美しい女性、ジナイーダに淡い恋心を抱く。だが、ジナイーダは「自分が見下さなければならないような男には興味が無いの。興味があるのは、むしろ自分を服従させる人だけ」と言い放つ。彼女は、群がる男達をいいようにあしらって楽しむ女性だった。

だが、そんな状況はある日を境に一変する。彼女が恋に落ちたのだ。

ウラジミールはジナイーダが恋に落ちた相手の正体を知るべく、彼女の家の庭で待ち伏せをする。そして男が現れる。だが、その男の姿を見てウラジミールは愕然とした。何とその男は…。

「はつ恋」おすすめポイント

農奴解放令発布直前に発表された「はつ恋」。社会問題に鋭い批判の目を向けたツルゲーネフの作品群の中では、異色ともいえるピュアなラブストーリーで、自身の体験をベースに書かれた作品です。

中年期を迎えた男が、初恋を回想するという形で描かれていて、少年時代の想い、そして大人になった現在の想い。どちらも感じることができる作品です。

誰もが通る初恋という道。男として超えなければならない父親という存在。ツルゲーネフ自身が最も愛した作品という「はつ恋」。みなさんも、ご自分の初恋に思いを馳せてみませんか?

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

「罪と罰」(著:ドストエフスキー/訳:工藤精一郎)

「罪と罰」あらすじ

「選ばれた非凡人は、新たな世の中の成長のためなら、社会道徳を踏み外す権利を持つ」「選ばれた未来の支配者たる者は古い法を乗り越えることができる」という独自の理論をもとに、強欲な金貸しの老婆を殺害した元大学生ラスコーリニコフ。しかし理論とは裏腹に、彼は罪の意識に苛まれる。そんな状況の中で出会った娼婦ソーニャの生き方が、彼の心に一筋の光を射す。

「罪と罰」おすすめポイント

救いようのない男ラスコーリニコフ。予審判事ポルフィーリイとの息詰まる心理戦。謎の男スヴィドリガイノフの狙いは。そして天使は舞い降りた。

発表から150年以上たった現在でも、世界中で読み続けられている文豪ドストエフスキーの傑作長編。

犯罪小説として読んでも良し、恋愛小説として読んでも良し。心理小説やキリスト教小説として読んでも良し。19世紀末のロシアを感じる社会小説として読んでも良し。読み手次第で、この作品のとらえ方は様々であり、楽しみ方も様々だと思います。

新潮文庫だと上下巻合わせて厚さ約3.8cm。是非チャレンジしてみてください。

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

「アンナ・カレーニナ」(著:トルストイ/訳:木村浩)

「アンナ・カレーニナ」あらすじ

1870年代ロシア。

高級官僚カレーニンの妻アンナは社交界の花形。夫と息子と不自由のない生活を送っていた。しかし青年士官ヴロンスキーとの出逢いが彼女の人生を変えていく。道ならぬ恋に落ちたふたりを待っていたのは。

領地の農業経営に熱心に取り組む地主貴族リョーヴィン。頑固で素朴で誠実な彼は、長年恋心を抱いていた意中の女性キチイにプロポーズするが。

都会と田舎を舞台に、アンナとリョービン、対照的なふたりの主人公が織りなす物語。

「アンナ・カレーニナ」おすすめポイント

都会の社交界を舞台に、胸を締め付けられるような緊張感がみなぎるアンナのストーリー。地方の農村を舞台に、頑固さ素朴さ誠実さで少しづつゆっくりと積み上げられていくリョービンのストーリー。

「動と静」対照的なふたりですが、ふたりに共通する点があります。それは、自分を偽らないこと、自分の気持ちに誠実であることです。

アンナとリョービンが言葉を交わすのは、ただの1度だけ。そこから物語はエンディングに向って動き出していきます。

文豪が描く「人間の生き様」を心ゆくまで堪能してください。

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

番外編(戯曲)

小説ではなく戯曲ですが、今回の選出基準を満たした作品なので、番外編として紹介します。

「ハムレット」(著:シェイクスピア/訳:福田恒存)

「ハムレット」あらすじ​

デンマーク王が急死。王の弟は兄嫁である王妃を娶り後継者に。城内に現れた王の亡霊に「現王である弟に毒殺された」と告げられた王子ハムレットは、固く復讐を誓い、狂気をよそおって時を待つが。

「ハムレット」おすすめポイント

初期の史劇。四大悲劇と呼ばれる「ハムレット」「マクベス」「オセロ」「リア王」。大衆にも馴染みやすいテーマで描かれた「ヴェニスの商人」「お気に召すまま」「十二夜」といった喜劇。そして恋愛悲劇「ロミオとジュリエット」。

400年の時を超えて、シェイクスピアの作品は世界中の書店に並んでいますし、世界中で上演されています。中でも「ハムレット」は、数々の名セリフとともに、人々を魅了してきました。

父親を殺され、母親を奪われ、最愛の女性との関係にも苦悩するハムレット。その魅力を是非味わってみてください。

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

「桜の園」(アントン・チェーホフ)

「桜の園」あらすじ

5年振りに故郷である領地「桜の園」に帰ってきた貴族の女主人・ラネフスカヤ。しかし積み重なった借金で「桜の園」は競売に掛けられようとしていた。

「桜の園」おすすめポイント

農奴解放令によって、土地に縛り付けられ、土地所有者である貴族に貢いでいた農民は、自立することが可能になりました。ラネフスカヤは、そうした世の中の動きを理解することができず、収入が減っても従来通りの贅沢な生活を続け、借金を積み重ねていきます。貴族が堕ちていく様子は明らかに悲劇なのですが、チェーホフは「これは喜劇だ」と主張します。時代の流れに取り残され、無邪気な貴族が堕ちていく姿こそ滑稽であり、それを指して喜劇といったのかも知れません。

響き渡る斧の音。みなさんにとってこの物語は喜劇ですか?

作品の背景をもう少し詳しく解説した記事もあります。興味のある方は是非こちらも。

海外古典小説へのお誘い

今回採用した新潮文庫の100冊キャンペーンが開催されていた1979年頃、海外古典小説を読もうとした場合、ある程度の作品数を取り揃えていて選択肢となり得たのは、新潮文庫と岩波文庫でした。しかし、岩波文庫は書店での品揃えが少なく、また、長期間店頭に並べられていて、背表紙が劣化してしまったものもありました。それに対して、新潮文庫は、国内作品と同等の扱いで、しっかりと陳列されていたと記憶しています。

2006年、衝撃的なキャッチコピー「いま、息をしている言葉で」で鮮烈なデビューを果たした光文社古典新訳文庫は、海外古典小説のブームを巻き起こしました。

その後、新潮文庫や岩波文庫でも収録作品の新訳が次々と発刊され、海外古典小説への第一歩を踏み出す環境は整っています。

いざ、時と空間を超えて、作品の世界へ。

発表・出版年表

今回紹介した作品を発表・出版年で表にしてみました。

一部推定も含み、正確な年を表しているわけではありません。

ざっくりと「こんな時代に書かれたのか」と参考にしていただければ幸いです。

以上、めくろひょうでした。ごきげんよう。

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